エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
「忍。これは相談だ。もし忍が嫌なら嫌と言ってほしい」
妙な前置きに拍動が激しくなる。
よくない話なの?
「俺は、生涯忍と一緒に生きていきたいと思ってる。その気持ちは、絶対に揺らがない自信がある。……子供を、作らないか?」
「子供?」
「このまま話し合いを続けても平行線だ。見合いを断るのは簡単だが、懸命に働いている仲間を思えば、予算をカットされるのは痛い。真剣に愛する人との間に子供ができたと言えば、さすがに結婚を認めてくれると思うんだ」
考えてもいなかった提案に、しばしなにも言えない。
宏希さんは追い詰められている。
ただ、そう感じた。
「順序は逆になるが、いずれは忍との間に子供が欲しいと思っていた。子供を結婚の道具のように使うのにはためらいがある。でも、もうこれしか……」
彼の苦々しい顔を見ていると胸が痛む。
私はこんなことを言わなければならない彼のつらさを理解した。