エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~

半泣きになりながら彼を抱き上げると、うっすらと目を開いた。
しかしすぐに目を閉じて私の腕の中で脱力した。


「宏希さん? 宏希さん!?」


半狂乱になりながら彼の名前を叫び続けるも、反応がない。

そのうち、誰かが病院に助けを呼びに行ってくれたらしく、宏希さんはストレッチャーに乗せられて病院内に運ばれていった。

ここ野上(のがみ)総合病院の救命救急は優秀だと耳にしたことはあるけれど、まさかそこで手当てを受けることになるとは思ってもいなかった。


「宏希さん……」


私もかすり傷を負ったため処置室に入れられたが、宏希さんのことで頭がいっぱいで体がガクガク震える。


「落ち着いてください。傷の処置をしますね。どこかぶつけていませんか?」


女医さんに尋ねられてお腹を押さえる。


「赤ちゃんが……」
「赤ちゃんがいるのね? 旦那さんは別の医師がしっかり治療しますから、あなたは赤ちゃんを守りましょう。すぐに検査をします」
< 17 / 314 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop