エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
「今、事務が足りないんだ。できれば即戦力が欲しい。波多野ならデータの分析まで頼めるから最高なんだけどな」
沖さんがマイペースに続けると、宏希さんも口を開いた。
「もちろん、波多野さんなら大歓迎だけど……。和宏くんがいて大変だから」
「けど、お前ん家の掃除とかしてるんだろ? だったら週に二、三日数時間だけでもいいからパートみたいな形で頼めない? 波多野の能力があれば、それで十分だろ。掃除なんて一日二日しなくても平気だって」
復帰できるかもしれないという話に心が躍る。
営業統括部の仕事はやりがいがあって、楽しいからだ。
それに、そのくらいの勤務なら家政婦の仕事をしていてもなんとかなる。
ただ、戸惑うのは……そうやって外で働けるなら、やはり宏希さんの家からは出ていくべきだろうと考えるからだ。
彼は家政婦を必要としているわけでなく、困っている私を助けるためにそう提案してくれただけだから。