エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~

またここで……。

十五階建ての本社ビルを見上げて考える。

沖さんの言う通り、仕事は続けたかった。
だからこんないい条件での勤務を打診されて、飛びつきたい気分だ。


「できるかな」


和宏がいると突然の発熱などでどうしても休まなければならないこともある。

スポーツ用品店でもそうだったが、同じような立場のパートさんがたくさんいたので融通を利かせあってきた。

しかし営業統括部にはそういう立場の人はいなかったはずだ。


迷惑をかけないだろうか。

ただ、宏希さんや沖さんが本当に私を必要としてくれているのならやってみたいという気持ちが大きくなるのを抑えることはできなかった。



それからあっという間に月日は流れ、幼稚園の長い夏休みを和宏と過ごすことができた。

スポーツ用品店で働いていた頃は、夏休みなんて関係なく毎日保育園だったのでとても新鮮だった。

私が家事をしている間、彼はひとりでおとなしく遊んではいたが、仕事が終わればべったりと私にくっついてきて、暑くても近所の公園に繰り出すことも多かった。
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