エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
高原さんは、宏希さんを父親だと勘違いしているようだ。
それなのに、宏希さんは否定することなく神妙の面持ちでうなずいている。
私は同じ母親としての言葉に共感して、胸がいっぱいになった。
「お父さんも育児に奮闘されていると思いますが、母親はなにかあるとどうしても責任を感じてしまうものです。どうか支えてあげてくださいね」
「はい。肝に銘じておきます」
迷うことなく返事をした宏希さんに驚いた。
和宏が彼の子だと告白していないのに、こんなにきっぱりと……。
『俺に守らせてくれないか?』と言ったのが嘘ではないと伝わってくる。
「夜勤のナースと交代しますが、なにかあればすぐにナースコールしてくださいね。それでは」
高原さんは小さく頭を下げてから出ていった。
「忍。怖かっただろ?」
「はい」
強がろうとしてやめた。
きっと宏希さんに頼ってもいいところだ。
「すぐに来られなくてごめんな。もう大丈夫だ」