エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~


さっきの会話が聞こえていたんだ。

沖さんと宏希さんは仕事でもよきパートナーだが、プライベートでも仲がいい。
私たちの交際を部内で唯一知っている人だ。

目頭が熱くなり、また涙が頬を伝う。
つい先ほど妊娠を知り、最高のひとときを味わったばかりなのに、どうしてこんなことになってしまったんだろう。


「波多野。元気出せ。浅海、すぐよくなるんだろ?」
「……はい」


先生は意識もすぐに戻ると言っていたが、ずっと目を閉じたままの宏希さんを見ていると、もしこのまま目覚めなかったら……と不安でたまらない。


「結婚、反対されてるんだって?」


それも聞いているのか。
小さくうなずくと、彼は続ける。


「アイツは波多野がいないとダメになる。なにがあっても浅海が必ず波多野を守るよ。波多野に告白を承諾されたときの浅海の浮かれっぷりときたら。普段冷静な顔してくるくせしてこんな一面もあるんだなと驚いたんだ」
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