エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~

「はい」


まだお父さまに許されたわけではないけれど、『結婚する』ときっぱり言いきった宏希さんのことを信じよう。


それからしばらく様々な案件の進捗を確認したあと、アポイントがあるという宏希さんは、私に一瞬視線をあわせて微笑んでから出ていった。



帰宅後はいつも通り。
家の掃除をしたあと、バタバタと和宏のお迎えに向かう。

けれど、宏希さんの記憶が戻ったことで心は弾んでいた。

両親の説得という高いハードルはあれど、宏希さんの記憶が戻ることほどうれしいことはない。

もしかしたらすべて戻ったわけではないのかもしれない。

でも、和宏の父親だという肝心な部分を思い出してくれたのだから、あとはこれから埋めていけばいい。


「宏希さんが父親だと知ったら、和宏はなんと言うかな……」


彼にはまだ黙っておこう。

大好きな宏希さんのことを拒否する可能性は低いけど、慎重にならなければ。

一番大切なのは和宏の気持ちだ。
私たちの想いが先走ってはならない。
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