エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~

夜のパーティは和宏が眠くなるからと昼にお祝いをすることにしたので、午前中からせっせと料理を作っていた。

その間、宏希さんが近所の公園に和宏を連れ出してくれている。

和宏は運動神経がいいとはとても言えない私より、宏希さんと体を動かして遊ぶことのほうが好きなようだ。


「ただいまー」


一時間半ほどして、和宏は元気に戻ってきた。


「おかえり。寒くなか……ったみたいだね」


最近は雪が舞う日もあるというのに、リビングに飛び込んできた彼の額には汗がにじんでいる。

宏希さんも「はぁ」と大きなため息をついてお疲れのご様子だ。
どれだけ走り回ったのだろう。


「大変でしたよね……」

「いや、楽しかったよ。ただ、若いパワーに圧倒されただけ」

「若いって……」


思わずクスッと笑ってしまう。たしかに若い。


「和宏くん、風邪ひくから一緒にシャワーで汗を流そう」
「はーい」


まったく違和感のない微笑ましい光景に、頬が緩む。
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