エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
ふたりのタオルを用意してから、テーブルにできた料理を並べ始めた。
今日は和宏の好物ばかり。
唐揚げやエビフライはもちろんのこと、ふわふわたまごのオムライスも忘れずに用意した。
これは、宏希さんと和宏をつないだ最初の食べ物だ。
御曹司で、高級レストランの味を知っているはずの宏希さんも、昔から何度もオムライスを私にせがんだ。
同じ遺伝子を持つから味覚も似ているのかな?と思っていたけれど、そうだとうれしい。
しばらくすると、和宏がニコニコ顔で飛び込んできた。
「オムライス! 浅海さん、オムライスだよー!」
和宏はせわしなく動き回り、宏希さんを呼びに走る。
そんなに急がなくてもとは思ったものの、それだけ喜んでいる証拠だと思えばにやけてくる。
「やったな」
「うん!」
リビングに並んで入ってきたふたりは、息ぴったりにハイタッチ。
早速、誕生日会が始まった。