エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
「おぉ、うまいね。いくよ」
それを蹴り返すと、和宏の近くにいた小学生が彼に気がつかず背を向けたまま近づいてきた。
このままではぶつかる!
「和宏、危ない!」
叫んだものの間にあわない!と肩をすくめた瞬間、宏希さんが現れてその小学生との間に体を入れてくれたので、和宏にはぶつからずに済んだ。
小学生は倒れたものの「すみません」とひと言口にして離れていく。
なんともなかったらしい。
「ありがとうございました」
駆け寄り宏希さんに頭を下げるが、和宏はなにが起こったのか理解していない様子でキョトンとしている。
しかしすぐに「浅海さん!」と顔に喜びが広がった。
「おはよ。待ったかな? 大丈夫だから」
宏希さんは和宏に挨拶をしたあと、私に小声で付け足した。
そして、和宏を軽々と抱き上げて柔らかな笑みをこぼす。
「ボール、持ってきたぞ」
「ホント?」
「おぉ。ここ、狭いからもう少し広い公園に行こうか?」
「いいの? 森林公園がいい!」