秘密の恋はアトリエで(前編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
 どうしよう……もう、気づかれちゃうなんて。
 でも、勘のいい美岬を、これから先、ずっとごまかしきれる自信はなかった。
 観念して、告白することにした。

「うん、実は……」
「えっ。本当にそうなの? 半信半疑だったんだけど。近年、稀にみるサプライズだよ、それ。でもさ、水くさいよ、あたしにまで黙っているなんて。付きあっている人いないって言ってたじゃない」

 美岬はまだふくれっ面のまま言った。

 ああ、それで怒っていたのか。
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