秘密の恋はアトリエで(前編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
 結局、その日は美岬の家に押しかけて、夜通し〝恋話〟に花を咲かせた。

 美岬は茶化しながらも、いろいろアドバイスしてくれたり、自分の恋愛遍歴(これもいろいろありすぎてびっくりの連続)を語ってくれて、距離が一挙に縮まった。 

 ここまで心の開ける友だちができたのは生まれてはじめてだった。

 胸の内に抱えるしかなかった思いを友だちと分かち合えるのが、こんなに楽しいとは知らなかった。
 
 話しているうちに、夏瑛はずっと心にわだかまっていたことを美岬に打ち明けた。
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