秘密の恋はアトリエで(前編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
「あっ、そういえば、あの日理恵さんが言ってたんだけど、ほら、夏瑛が席を外したあと」
「理恵さんが? 何を?」
「大学時代の靭先生、夏瑛に会ってから変わったんだって」
(それまで、靭って〝近寄るなオーラ〟を120%出してて、親しい友だちもあたしを含めて、ごくごく少数しかいなかったのよ。まあ、そんなところが神秘的って言って、熱を上げる子が多かったけど。そんな男が先生のところで夏瑛ちゃんに会ってから、驚くほど雰囲気が柔らかくなって。たまにすごく優しい目をして夏瑛ちゃんの話をしたり。
今思えば、ふたりがくっつくのは必然だったんじゃないかな)
思いもよらない言葉だった。
でも舞いあがりそうなほど嬉しかった。
夏瑛は身体中の細胞が一斉に新しくなったような、すがすがしい気持ちに満たされた。
幸福って、きっとこういう状態のことを指すのだ。
夏瑛は、生まれてはじめて実感していた。 (前編 了)
*お読みいただきありがとうございました(^▽^)
「理恵さんが? 何を?」
「大学時代の靭先生、夏瑛に会ってから変わったんだって」
(それまで、靭って〝近寄るなオーラ〟を120%出してて、親しい友だちもあたしを含めて、ごくごく少数しかいなかったのよ。まあ、そんなところが神秘的って言って、熱を上げる子が多かったけど。そんな男が先生のところで夏瑛ちゃんに会ってから、驚くほど雰囲気が柔らかくなって。たまにすごく優しい目をして夏瑛ちゃんの話をしたり。
今思えば、ふたりがくっつくのは必然だったんじゃないかな)
思いもよらない言葉だった。
でも舞いあがりそうなほど嬉しかった。
夏瑛は身体中の細胞が一斉に新しくなったような、すがすがしい気持ちに満たされた。
幸福って、きっとこういう状態のことを指すのだ。
夏瑛は、生まれてはじめて実感していた。 (前編 了)
*お読みいただきありがとうございました(^▽^)


