陰の王子様
「…ん………。」
やけに眩しい…。
それに、寝心地が良い。
眩しいのを遮るように腕を目に被せる。
もう一度眠ろうかと、寝返りをうったら、
「起きたかーい?あれ?もう一回寝るの?」
自分の部屋の中で人の声…。
ハッと目を覚まし、声の主を探す。
「起きた起きた!おはよー。」
少し離れた棚に背を預け、手を振るのはジン
いや、ジンが何で自分の部屋にいるのかと思った。
…が、自分はどこにいるんだ?
いつもの自分の部屋の5倍以上広い部屋
なぜこんなところで呑気に寝てるんだ。
体をすぐさま起こし、寝心地の良いベッドから抜け出す。
「まだ寝てても良いんだよー?そんな慌てて起きなくても…。」