陰の王子様
王子たち数人がどこかへ行っている間何もすることのない騎士たちは休憩となった。
自分はアキに連れられ、日陰で休むことにした。
「別に閑散としてる訳じゃないしなー。村人もそこそこいるし、衣食住に困っている感じもそれほどない。」
違和感を感じるのは、ただ1つ。
何というか…、村の人間が悪さを働く人間の特徴そのままというか。
心地の良いものは全く感じてこない。
そこと王子が昔から良くしているのは、どうなんだろうか…。
いや、見た目や雰囲気で判断してしまうのは、申し訳ないが…。
「サンチェさんは初めてじゃないんだったか?」
「何回か来たことあるって言ってたな。他の騎士も来たことある奴は数人いるっぽい。」