秘密の片想い

「悪い。ケンケンにやってるみたいに、つい」

 いつも戯れあって、肩に腕を回している二人を思い浮かべる。
 彼にとって、私はケンケンと同列なのに。

 勘違いしちゃダメだ。

 私は頬をパンパンと叩いて、明るい声を出す。

「お詫びに今日の飲みは、三嶋の奢りに決定だね」

「なっ。給料日前だぞ。俺の懐事情、知ってて言ってるだろ」

 頭をクシャクシャに混ぜられ、「もー」と文句を言うと、顔いっぱいに笑う三嶋の楽しそうな表情が視界に映る。

 好きだ、な。すごく。

 日に日に大きくなる想い。

 けれど、彼の傍にいたい。
 それにはこの関係じゃなきゃ、無理だ。

 私は苦しい胸の痛さを、見ないようにした。
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