秘密の片想い

「えー!! いたの? 恋人!」

「いちゃ悪い?」

 瑠夏の突然の告白に、その場が沸いた。

「だって、いつも私たちと飲みに行ってるし。って、もしかして無理させてた?」

 突然の告白に、急に不安になる。

「私が、無理して人付き合いする性格に見える?」

「見えない、けど」

 スパッと気持ちがいい性格の瑠夏。
 無理して付き合うタイプには思えない。

「そんな潤んだ目で見ないでよ。三嶋じゃなくても惚れちゃうから」

 瑠夏が珍しく照れたように言う。
 なんだか少しだけ、彼女の内側に触れたような気がして嬉しい。

「なんだよ。ケンケン。落ち込むなよ」

 三嶋は、ケンケンを慰めている。
 ケンケンは瑠夏をちょっとだけ気にしているような素振りをしていたから、そっか、小さな失恋なのかもしれない。
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