秘密の片想い

 そこから三嶋は、思いもよらない話を始めた。

「シーが俺の前からいなくなって、改めて大切さに気づいた。会えないから余計に恋焦がれて、ますますあの日の夜の夢を見た」

 それは私も同じだ。
 諦めたはずの想いは、ずっとずっと胸の奥にあって、ふとした瞬間に顔を出した。

「俺、シーを探し回って、それで見つけたんだよ。ここで」

 探し回っていただなんて、微塵も感じない再会だったのに。
 そんなの、後からいくらでも言えるよ。

 そう思っていると、三嶋は私の知らなかった真実を語っていく。

「見つけて、武内所長に頼み込んで、自然な形で再会させてもらった。代理店営業として」

「え」

 意味がつかめなくて彼を見つめると、三嶋は目を伏せて続けた。
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