イルカ、恋うた
彼女を方を見ると、膝を抱え、うつむくように座ってる。
「ちゃんと、話をしてやれ。俺は車を移動させる」
ゆっくりと、美月に近付いた。
「あの、ごめん…なさい……アイツ昔から、ちょっとデリカシーないと言うか、思ったことは言っちゃう性格だったんです……あの、お嬢さん…」
相手に合わせて、目の前でしゃがみ込んだ。
「敬語イヤ」と、彼女は言った。
それでも、顔は伏せたままで、質問してきた。
「あの人、付き合ってたんだ?」
「うん」
「……好きだった?」
意外な問いに、答えに迷った。
えっと、確か……付き合って、って言われて。
それまでは友達だったんだよな。
気まずくなるのも、嫌し、友達として好きだったのかなぁ……?
うーん、“好き”でいいのかなぁ。
「早く、答えて!」
顔を上げた彼女は、すでに涙を流してた。
――なんで?過去じゃん。そもそも、そんなけこと……
「君には関係ないよ。さ、そろそろ。岩居さんが……」
俺は立ち上がった。
丁度、予測通りに、岩居さんの運転する車が、やって来る。
「ちゃんと、話をしてやれ。俺は車を移動させる」
ゆっくりと、美月に近付いた。
「あの、ごめん…なさい……アイツ昔から、ちょっとデリカシーないと言うか、思ったことは言っちゃう性格だったんです……あの、お嬢さん…」
相手に合わせて、目の前でしゃがみ込んだ。
「敬語イヤ」と、彼女は言った。
それでも、顔は伏せたままで、質問してきた。
「あの人、付き合ってたんだ?」
「うん」
「……好きだった?」
意外な問いに、答えに迷った。
えっと、確か……付き合って、って言われて。
それまでは友達だったんだよな。
気まずくなるのも、嫌し、友達として好きだったのかなぁ……?
うーん、“好き”でいいのかなぁ。
「早く、答えて!」
顔を上げた彼女は、すでに涙を流してた。
――なんで?過去じゃん。そもそも、そんなけこと……
「君には関係ないよ。さ、そろそろ。岩居さんが……」
俺は立ち上がった。
丁度、予測通りに、岩居さんの運転する車が、やって来る。