一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
「痩せたのは夏バテのせいよ。ほら、私ってか弱いじゃない?今年の夏の酷暑で食欲なくしちゃって」
笑って誤魔化すが、彼はこれは嘘だとすぐに気づくだろう。
「いや、お前そんなか弱くない。それに髪もずっと長かったのにバッサリ切ったんだな」
「ずっとロングだったんだもん。飽きちゃってね」
自分の髪をサッとかき上げてニコッと微笑む私の目を見て彼は顎に手を当てながら呟くように言った。
「……男か。男に振られたから髪切って、痩せたんだな」
そうきたか。
その勘違いは私には好都合。下手に詮索されずに済む。
「あ~、はいはい。そういうのは気づかない振りをするものよ。もうその話はお終い。今日からここに住むことになったからよろしくね」
故意に話題を変えて、私が失恋したと彼に思わせた。
すると、匡は腕を組んで突き放すように言う。
「俺は許可してない。大学通うなら実家から通えよ。横浜からなら通えるだろ?直だって実家から通ってる」
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