一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
「直君は車で通学してるじゃない。私には遠くて耐えられないの。ここなら大学まで三十分で行けるのよ」
そう反論するが、匡は冷たくあしらう。
「大学四年生なら、週一くらいしか大学行かないだろうが」
ホント、説き伏せるのが難しい人。
「就職活動するのにも便利なの」
私の返答を聞いて、匡はクドクド言い始めた。
「お前……今内定もらえてないってことは厳しいぞ。しかも、留年してるし。もし内定もらえなかったらどうするつもりだ?」
「匡のお嫁さんになろうかな?」
軽いノリで言ったつもりなのだけれど、彼が眉間にシワを寄せて沈黙するので、クスッと笑って見せた。
「冗談よ。就職活動するって言ったけど、もう来年行くところは決まってるの」
そう。どんなに足掻いても行く場所は決まっている。
「内定がもらえそうってことなのか?」
じっと私を見据える彼の目を見て頷く。
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