一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
ああ。直君の時計、どこか洗練されたデザインでいいなって思ってたんだけど、匡のチョイスだったのか。
私にまで就職祝い用意していたなんて……。
「高かったでしょう?ありがとね」
匡の目を見てニコッと微笑む。
もっといろいろお礼を言いたかったけど、泣いてしまいそうだったからやめた。
「ワインじゃないからお前が就職するまで寝かしておくのも意味がないし」
彼の説明に苦笑いしながら謝る。
「ハハッ。就職してなくてごめん」
私も匡に卒業式来てもらいたかったし、就職したらボーナスで匡になにかご馳走してあげたかった。
「別にお前が悪いわけじゃないだろ。ごちそうさま」
匡はしつこく言わず手を合わせると、皿を片付ける。
私も急いで食べて、後片付けをすると、彼が背後から「璃子」と呼んで私の肩を軽く叩いた。
「ん?なに?」と振り返ったら、匡は首に下げたネクタイを私に差し出す。
「ほれ、お前の仕事」
< 161 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop