一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
キョロキョロしながらエントランスに入り右手にある受付に行く。
水色の制服を来た受付の女性は、グレーのスーツを来た女性社員となにか話をしていた。
話し終わるのを待っていたが、グレーのスーツの人が私に気づいて「なにか?」と声をかける。
物腰は洗練されているけど、どこか冷たさを感じた。
マスクを外して用件を伝える。
「すみません。八神副社長にお弁当を届けに来たんですけど、これを渡して頂けないでしょうか」
ランチバッグを差し出すが、グレーのスーツの女性は受け取らず、じっと私を見た。
「失礼ですが、どちら様ですか?」
「私は……」
女性の質問に答えようとして言葉に詰まった。
副社長の幼馴染って言ったら受け取ってもらえないかも。
どうしよう。
あっ、そうだ。長谷川さん!
彼なら受け取ってくれる。
「あの副社長の秘書の長谷川さんを呼んで頂けないでしょうか?」
「生憎、長谷川は打合せ中です」
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