一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
京介が殺気を漲らせてその高校生を睨みつけ、『妹に話しかけるな』って注意し始めて、俺と璃子と直の三人は長くなりそうだから京介を置いて帰ったのだ。
なんだか懐かしい。
それにしても、中学の頃の日記なんかどうして持って来てるんだ?
人の日記を黙って読むのは悪いと思いつつも、すごく気になってさらにページを捲ったら、字も丸っこい字から大人らしい洗練された美しい文字になっていて、内容も衝撃的だった。
【六月二十四日。八年振りに日記を書く。なんでだろう。自分の生きた証を残したくなったのかな。今日、担当医の先生に、余命宣告されちゃった。クリスマスイブの私の誕生日が、私の命日になるかもしれない。両親には辛い思いをさせちゃうな】
その文を見て、涙が頬を伝った。
神がいるとしたら、なんて残酷なことをするんだろう。
璃子がなにをしたというのか。
なぜ彼女の命をこんなに早く奪おうとする?
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