一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
五年後か十年後、匡は結婚して子供がいるかもしれない。
チクンと胸が痛んだが、愛する人の幸せを全力で応援したい。
「いいお嫁さん見つけてよね」
フッと笑みを浮かべてクローゼットを閉めると、リビングに行って一息つく。
しばらくボーッとテレビを観ていたら、スマホの着信音がした。
バッグからスマホを取り出して見ると、久野先生からの着信。
なんだろう?
「はい、佐々木です。先生どうしました?」
すぐに電話に出たら、先生は『研究室に赤い財布忘れなかった?』と開口一番に聞いてくる。
念のためバッグの中を確認するが財布がない。
研究室で落としたんだ。
財布にはそんなにお金が入っていないけど、匡から預かっているカードがあるし、金山に行った時に作ったストラップもついていて私にとっては大事なものだ。
時刻は午後七時五十分。
「それ、私のです。先生、まだ研究室にいますか?これから取りに行きます」
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