一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
彼女の手を引いて中に入ると、休憩所に移動した。
気まずいのかずっとダンマリだった彼女だが、【足湯】と書かれた看板を見て急にテンションを上げた。
「こんなところに足湯があるなんて知らなかった〜。匡〜、足湯入って行こう」
ラブホの一件をもう忘れてしまったのか、璃子は俺にお強請りする。
「はいはい」
まあ、ずっと黙ったままよりいいか。
苦笑いしながらオーケーして、休憩所の隣にある足湯の施設でタオルを購入する。
窓側に木の椅子があって、足湯を楽しんでいる人がちらほらいた。
俺と璃子も椅子に座ると、靴と靴下を脱いで足だけ温泉に浸かる。
「あ~、極楽極楽」
璃子が気持ち良さそうに目を閉じた。
「お前はどっかのばあさんか。ここで寝るなよ」
そう釘を刺すと、璃子は「わかってるよ」と元気よく返事した。
だが、その十分後、彼女がうとうとしだして慌てて声をかける。
「璃子、寝るなら、車で寝ろ。帰るぞ」
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