一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
「ちゃんとベッドに入ったよ」
電話の向こうにいる彼に伝えたら、次に『じゃあ、目閉じてさっさと寝ろ』と言われた。
でも、ここで電話を切ると、もっと彼が恋しくなってしまう。
いけないと思いつつも、匡に甘えた。
「ねえ、なんかお話して?そしたら寝る」
我儘を言ったら、彼は私の子供のようなお強請りに驚いたのか、抑揚のない声で返した。
『絵本なんて持って来てない』
「そこをなんとかお願いします」
再度頼んだら、彼は以外に簡単に折れた。
『ったく、仕方がないな。むかーし、むかーし、あるところに佐々木璃子という女の子がいました』
「そんな昔に生まれてませんけど」
匡が即興で作った話にすかさず抗議したら怒られた。
『煩い。お前は黙って寝てろ。生まれた時はとってもかわいくて、隣の家のハンサムなお兄さんにとってもよくお世話をしてもらいました』
匡は話を続けるが、ツッコミどころ満載である。
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