一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
ドアに目を向ければ、メガネをかけたスーツ姿の男性が立っている。
年は三十くらいで、背が高く、鋭角的な顔立ち。
「お楽しみのところ失礼します。匡様、お迎えにあがりました」
彼の言葉に顔が熱くなる。恥ずかしいところ見られちゃったな。
でも、この人が匡の秘書かあ。有能そう。
匡から離れて、彼の秘書に挨拶にいく。
「おはようございます。昨日から匡の家に同居することになった佐々木璃子です。うちの匡がお世話になっています」
ペコリと頭を下げれば、匡がすかさず突っ込んだ。
「こら、うちの匡ってお前は俺の保護者か」
「煩いな。匡はちょっと黙ってて」
彼の秘書は私と匡のやり取りを見てクスッと笑う。
一見冷たそうに見えるけど、笑うと優しい顔になるんだね。
「社長からお話は伺っています。私は匡様の第一秘書をしている長谷川怜也です。匡様のことでなにかありましたら私にご連絡ください」
長谷川さんが名刺を差し出したので、私はそれを受け取るとニコッと微笑んだ。
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