一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
「私が匡の家に住まわせてもらう代わりに料理や洗濯をしてあげるんだから、お互いウインウインでいいじゃない。明日の朝食はサバの味噌煮だよ、匡ちゃん」
ハイテンションの私を見て、匡は苦虫を噛み潰したような顔をする。
「……なんだ、その『ちゃん』付け。気持ち悪い」
「おふたりとも仲がいいんですね」
長谷川さんのコメントに私と匡は同じタイミングで反論した。
「全然」
「息もピッタリですよ」とククッと肩を震わせる長谷川さんを匡はギロッと睨みつける。
「長谷川、もう行くぞ」
「はい」
リビングを出ていくふたりを玄関まで見送る。
「しっかりお仕事してきなさい」
そう声をかけたら匡は靴を履きながら私の方を振り返ってフンと鼻を鳴らす。
「言われなくてもやるさ。璃子は今日は大学あるのか?」
「うん。もうちょっとしたら行くよ」
「もう留年なんかするなよ」
保護者面でそう言って私の髪をクシュッとする彼。
「しないよ」
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