一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
「そう。今日先生に直君のお兄さんのところに居候してるって話したら、先生が匡のこと知ってたから、ちょっとビックリしたの」
「お前、一応嫁入り前の娘なんだから、誰にでも俺のところに一緒に住んでるなんて話すな。変な噂が立ったらどうする?」
注意するが、璃子は反省するどころか俺をからかった。
「匡ってうちのお父さんでも言わないこと気にするんだね。考え方古くない?」
「お前ねえ、もうちょっと世間体とか気にしろ」
溜め息交じりにそう返せば、彼女は自分ではなく俺のことを考える。
「あっ……匡の立場が悪くなるか」
「俺はいいんだよ。自分の心配をしろって言ってる」
ポンと璃子の頭を叩けば、彼女は屈託のない笑顔を見せた。
「でも、私の心配は匡がしてくれるから」
この天使のような顔を見ると、怒りたくても怒れない。
「ったく、俺はいつまでお前の心配すればいいんだ?」
俺のボヤキに璃子はクスッと笑う。
< 62 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop