一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
今は元気だ。
「ふん。お前に飼い慣らされてたまるか」
「あら、自分は実はSじゃなくて、Mだったって気づくかもよ」
「誰がMだ。俺は京介じゃない。で、本当はなにがほしい?」
「うーん、ハンドクリームかな。家事をすると手が荒れちゃうから」
彼女はその白い手を見せるが、俺は軽く溜め息をついた。
「また難しいものを強請るな。ハンドクリームなんてなにを買っていいのかわからない」
困惑する俺を見て、璃子は楽しそうに笑う。
「だろうね。知ってたらビックリだよ」
「別のものにしろよ」
「じゃあ、やっぱり匡を私のものにする券かな」
俺の腕を掴んで抱きついてくる彼女に向かってフッと微笑する。
「お前はふざけ過ぎ」
「だって、今、ほしいものがないんだ。だから、プレゼントはいいよ」
璃子の言葉に耳を疑った。
毎年、クリスマスプレゼントと誕生日プレゼントのふたつを要求してきたくせに。
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