一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
こういう場所に入るのは初めてだ。
普通のビジネスホテルとは違う。
車で来るのが前提なのか、駐車した場所の奥にドアがあった。
「おい、何ボーッとしてる?」
匡に声をかけられてハッとする。
慌ててシートベルトを外して車を降りると、彼も降りてきて迷いもなくドアを開けた。
……どうやら廃ホテルではないらしい。
目の前に玄関があって靴を脱いで上がると、パーキングにあるような料金の精算機があった。
……受付とかないんだ。
まあ、このシステムなら誰にも気兼ねなくカップルは入れるよね。
でも、私と匡は恋人ではない。
幼馴染で、今は居候で、彼の家政婦のようなもの。
どうしよう。
心臓がバクバクしてきた。
精算機の奥にはソファがあって、奥には丸いベッドがある。
そしてその奥が浴室になっているのだが、お風呂の壁は透明のガラスで外から丸見え。
初めてラブホに入った私にはあまりに衝撃的で、声が出なかった。
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