俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
出会ったあの日以来、愁さんはずっと私を想ってくれた。

強引に連れ出して、宝物だと言ってくれた。


本当の恋を教えてくれた。


みっともなくても情けなくても本心をさらけ出さないと、言葉にして相手に伝えないと気持ちは伝わらない。

恋は人の心だ。


綺麗ごとではないし、自分の思い通りにはならない。

そしてなによりも相手の気持ちは自分ひとりでは推し量れないし、完璧な人なんていない。


愁さんは容姿端麗で有能で、なにもかも手にしている王子様のように思える。

けれど本当は寂しがりやで自信のなさだって抱えている。


人には強く綺麗な部分と嫌な部分、弱い部分がある。

そのすべてを晒けだして愛しく想うのが愛なのかもしれない。


「……私にはそれができていなかったの……?」

不安に揺れる声になにを伝えればいいかわからなかった。

偉そうに説けるほど立派な恋はしていないし、恋愛経験も豊富ではない。

恋の仕方に答えはないし、なにが正解かなんてわからない。


私も逃げてばかりだった。

すべては愁さんが諦めないでいてくれたからの結果だ。
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