俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
「とんでもないです、是非やらせてください! 私では力不足かもしれませんが……」

ここは大好きな場所だし、その場所がさらに魅力的なものに変わる手伝いができるなんて、とても幸せだ。

「助かるわ! 沙和ちゃんが引き受けてくれたら鬼に金棒よ。本当にありがとう。断られる前提のお願いだったから嬉しいわ。それじゃここの鍵を預けるわね!」

当たり前のように告げられて驚く。

手伝いを了承していきなり部外者の私に鍵を預けるなんて、とんでもない。

「そ、そんな恐れ多いもの預かれません」

「あら、どうして? 閉園時も自由に出入りしてくれて構わないのよ。アイデア作りにも必要だろうし……城崎さんの大事な親友の孫娘である沙和ちゃんに預けるのは、なんの問題もないわ」

「いえいえ、とんでもないです」

「今までだってずいぶんお世話になってきたんだから、それくらいさせてちょうだい。ここは午後四時以降と祝日はお休みだけど、遠慮なく使って。城崎さんも是非って言ってたの。きっとこの美術館も喜ぶわ」

会社には話を通しておくから、と強引に押し切られ、途方に暮れながらも鍵を預かった。


何度も辞退したのだけれど、一向に聞き入れてもらえず、さらには庭園改装の意見もゆっくりで構わないので気負わないでほしいと諭された。

好条件すぎるのだがこんな調子でいいのだろうか。


なにかあったらすぐに連絡してね、と言って頼子さんは満足そうに帰っていった。
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