俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
……不快すぎる出来事にお詫び状なんかでは済まされないくらいに怒っているんだろう……。


そう考えると突然の訪問も納得がいく。

あの日の憤懣を伝えに来たにちがいない。


どうやってお詫びすればいい? なにをしたら怒りをおさめてもらえるだろう。


「……なにを考えている?」

「えっ」

至近距離から覗き込まれて、思わず後ずさる。


男性とは思えない、白く滑らかな肌に羨望すら覚える。

真っ直ぐに見つめられて視線を外せない。


頬が熱くなり、さらに後ずさりをしようとする私の腰にするりと長い腕が回される。

離してほしいと言いたいのに、うまく頭が回らない。

度重なる失態に言葉が出ない。


「ほ、本当に申し訳ありませんでした。あの、改めてお詫びを……」

できうる限り離れようと身じろぎすると、腰に回った手に力がこもった。

どうしてこんな行動をとるのかわからない。


「浦部さんは何歳?」

そのままの体勢でにこやかに尋ねてくる。


まるで先ほどの応接室にいる時のような丁寧な口調だが、見下ろす綺麗な目はとても冷ややかだ。
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