キミからの「好き」って、信じていいの?
俺のドリブルがうまいとほめてくれて、魔法使いみたいだとも言ってくれて。



まさに幸せの絶頂だった。


あの憧れていて、いつか話してみたいと強く願っていた姫内さんが俺に声をかけてくれたなんて、こんな奇跡が本当に存在するものなのかと。



「それじゃ」



俺は幸せすぎて、彼女と会話するのをすっかり忘れてしまっていて。



俺は慌てて姫内さんの後ろ姿に声をかけた。



「ありがとうっ!これからも練習頑張って、もっとうまくなるから!」



俺はそう叫ぶのが精一杯だった。



俺が叫ぶと、姫内さんはクルッと俺の方を見てにこっと微笑んだ。



その笑顔は本当に天使のような笑顔で。



俺はその日から、本気で姫内さんに恋をしてしまったんだ。



*



໒꒱



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