この男、危険人物につき取扱注意!

春樹に“親に貰った身体に傷つけて欲しくない”と言われ、以前、施設を訪ね自分の出生の秘密を知った日の事を思い出していた。

(あの時は園長の事も恨んだけど…
私を悲しませない様についた嘘だったんだよね、きっと…
でも、勝手に産んで犬猫の様に捨てた()だけは…絶対に許さない!
そんな女に、私が耳に穴をあけようが、どこに傷をつけようが文句言われる筋合いじゃない!
でも…)

「…なんで…イヤリング…」

「やっぱり指輪の方が良かったか?」

「そうじゃなくて…なんで、私にこんな高価な物をくれるんですか?」

「だから…
好きな女と指輪を買いに行ったのに逃げられたって、今、話しただろ?」

「えっえー⁉︎
逃げられた女って…
えっえー⁉︎
惚れた女って…
えっえー⁉︎
わっ私なの⁉︎」

千夏は驚きのあまり後の言葉が出てこなくなり、ただ口をパクパクしていた。





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