極上弁護士の耽溺プロポーズ
首を傾げると、柊一くんが微笑みかけてくる。

「光希、俺が弁護士になったら、もっと俺を頼る、って言っただろ?」

「え? うん」

「だから俺は弁護士になったんだ」

わたしは一瞬で顔が熱くなるのを感じた。

「そ、そんなの柊一くんがもっとわたしのお世話させられるだけで、なんのメリットもないじゃないっ……」

「メリットはある。俺は光希に頼られたいから」

柊一くんは洪水のように甘い言葉を降らせてくる。

「俺は父さんに言われるまま大学院に進んだけど、弁護士になるつもりはなかったんだ。だから光希がいなかったら今の俺はないよ。こうして働けているのは全部光希のおかげだ」

今の柊一くんがあるのはわたしのおかげなんかじゃなく、柊一くん自身が努力したからだ。

それをわたしのおかげだと言われると、うれしさよりも困惑が勝ってしまう。

「光希に何かあったとき守れる力になると思うと、どんな仕事でもいくらでも頑張れる」

「……っ」

それでも柊一くんにこんなことを言われて、心を鷲摑みにされないわけがない。
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