白雪姫に極甘な毒リンゴを 2 (十環の初恋編)

 俺が
 階段横の壁によりかかっていた時
 カサッカサッと
 何かが転がる音が。


 階段を見上げると
 踊り場のところに何かが落ちている。


 階段を上り
 小さくて四角いものを拾った。


 キャラメル?


 なんでこんなところに
 キャラメルが?


 何かに導かれるように
 屋上に続く階段を見上げた瞬間
 俺の体にビリビリと電気が走った。


 え? え?


 なに……? 


 この感覚は……


 体中の熱が
 一気に上昇したのがわかる。


 心臓の鼓動も
 一瞬で駆け出し始めた。


 俺の瞳がその子を捉えてから、
 瞬きさえもさせてもらえない。


 俺の瞳の先にいたのは
 キャラメル色の
 柔らかいウエーブがかかった髪の
 眠り姫だった。

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