しあわせ食堂の異世界ご飯6
「はい! 嬉しそうにしてたので、後で早速使うと思いますよ。レオン君も時間があったら、食べにきてください。夕方ぐらいに料理するって言ってましたから」
「え、本当ですか!? 絶対に行きます!!」
 菜薬草、持ってきてよかったー!と、思わずガッツポーズをする。
 今日は食材の勉強をするか市場を見に行くかどうしようか迷っていたが、予定していたよりもずっと有意義な一日になりそうだとレオンは思う。
「じゃあ、アリアに伝えておきますね」
「はい!!」
 シャルルが仕事に戻るのを見て、レオンはすでにグラタンを食べたかのような満足げな笑みを浮かべる。
「アリアさんの料理、はあ……楽しみ」
 庭師の師匠の助けを借りたとはいえ、自分で育てた菜薬草だ。
 あれは調理が難しいので、このんで使う料理人はいない。どちらかといえば、薬師が薬の材料にすることのほうが多いかもしれない。
 楽しみ……。その単語で脳内を埋め尽くしたままグラタンを食べ――「あちっ!」という声が店内に響いたのは、きっとお約束だったのだろう。


「は~、やっと終わった。今日も一瞬でグラタンが品切れになっちゃったね」
< 102 / 160 >

この作品をシェア

pagetop