しあわせ食堂の異世界ご飯6
 アリアはぐぐーっと伸びをして、ひと息つく。
 店内のお客さんが全員帰り、お鍋の中もグラタンもハンバーグもすべてなくなってしまった。
「でも、俺もだいぶ厨房を回すのに慣れてきたぜ?」
「そうだね。前はかなり焦ってたけど、今はすごく落ち着いてるもんね」
 カミルは手際がよくなったので、調理をしながら片づけも同時並行でするようになっていた。そのため、閉店後の作業もぐっと楽になっている。
 片づけを終わらせたら、自分たちのお昼ご飯を作ればアリアとカミルの仕事は終わりだ。
「結局忙しくて、レオン君にお礼を言いに行けなかったなぁ……」
「ああ、レオンがくれたやつか。でも、夕方にくるんだろ? だったら、そのときに伝えればいいさ」
「そうだね」
 アリアはレオンからもらった菜薬草を調理台の上へ並べていく。

 ニラに似た黄色の長細い葉は『妖精のリボン』。魔力を含み、安眠効果がある。
 薄い水色の小花は『冬の結晶』。とても甘い。
 深緑色の小さな葉の集まりの『アメノ葉』。栄養満点だけど、少し苦い。
 ぎざぎざした新緑の色をした葉は『冬のリーフ』。熱を取る効果がある。
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