婚約破棄された悪役令嬢は、気ままな人生を謳歌する
この世界の最果ての地にある、禍々しい“悪魔の塔”。そこは、蔦に覆われた巨大な怪物のような塔はもちろんのこと、敷地内に林立した墓や、敷地を囲っている槍のような鉄柵すら不気味極まりない。
晴れることも雨が降ることもない空は、連日曇天模様で、怪しさを掻き立てている。
その“悪魔の塔”の門前に今、長い行列ができていた。
並んでいるのは皆、この界隈に住む、みすぼらしい身なりをした子供たちだ。
「はい、次の人! 好きなのをふたつ選んでね。家族が多い人は三つか四つ選んでもいいわよ」
アンジェリ―ナは門前にズラリと並べられた木箱の横に立ち、子供たちを誘導していく。木箱の中は、どれもアンジェリ―ナが彫刻を施したみずみずしいフルーツがひしめきあっていた。
アンジェリ―ナは、部屋中に溢れていたフルーツを、近所の子供たちに配ることにしたのだ。もやしのベーコン巻きを執拗に欲しがったほど空腹な彼らなら、貰ってくれるに違いないと踏んだのだ。
「わあ、おいしそう」
「あまい匂いがする」
「お姉さんたち、ありがとう!」
晴れることも雨が降ることもない空は、連日曇天模様で、怪しさを掻き立てている。
その“悪魔の塔”の門前に今、長い行列ができていた。
並んでいるのは皆、この界隈に住む、みすぼらしい身なりをした子供たちだ。
「はい、次の人! 好きなのをふたつ選んでね。家族が多い人は三つか四つ選んでもいいわよ」
アンジェリ―ナは門前にズラリと並べられた木箱の横に立ち、子供たちを誘導していく。木箱の中は、どれもアンジェリ―ナが彫刻を施したみずみずしいフルーツがひしめきあっていた。
アンジェリ―ナは、部屋中に溢れていたフルーツを、近所の子供たちに配ることにしたのだ。もやしのベーコン巻きを執拗に欲しがったほど空腹な彼らなら、貰ってくれるに違いないと踏んだのだ。
「わあ、おいしそう」
「あまい匂いがする」
「お姉さんたち、ありがとう!」