二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて番外編『京都の夜』
靭也がとってくれた宿は五条橋のたもとにある老舗旅館だった。
夏瑛は部屋に一歩入るなり「わあー、素敵」と思わず声を上げた。
「気に入った?」と聞かれ、思いっきり「うん」と答えた。
冷えた身体を風呂で温め、浴衣で部屋に戻ると、靭也のほうが先に戻っていた。
窓際に置かれた椅子に腰かけている。
「夏瑛、水持ってきてくれる?」
冷蔵庫からペットボトルを出して、靭也に渡す。
「ちょっと、飲みすぎた」そう言って一気に半分ほど飲んだ。
口の端から水が一筋零れ、無造作に手で拭う姿にどきっとする。
奥の間にはすでに布団が二組並べて敷いてある。
枕元には行燈を模したライトが灯り、清潔な白いカバーをかけた緋色の布団をやんわりと照らしている。
はじめて靭也の部屋で夜を共に過ごして以来、何度も愛し合ってはいたのでいまさらという気はするが、こうしてあらたまって並んだ布団を見るとやはり頬が火照ってくる。
夏瑛は部屋に一歩入るなり「わあー、素敵」と思わず声を上げた。
「気に入った?」と聞かれ、思いっきり「うん」と答えた。
冷えた身体を風呂で温め、浴衣で部屋に戻ると、靭也のほうが先に戻っていた。
窓際に置かれた椅子に腰かけている。
「夏瑛、水持ってきてくれる?」
冷蔵庫からペットボトルを出して、靭也に渡す。
「ちょっと、飲みすぎた」そう言って一気に半分ほど飲んだ。
口の端から水が一筋零れ、無造作に手で拭う姿にどきっとする。
奥の間にはすでに布団が二組並べて敷いてある。
枕元には行燈を模したライトが灯り、清潔な白いカバーをかけた緋色の布団をやんわりと照らしている。
はじめて靭也の部屋で夜を共に過ごして以来、何度も愛し合ってはいたのでいまさらという気はするが、こうしてあらたまって並んだ布団を見るとやはり頬が火照ってくる。