ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来




「病院、行くぞ!整形外科の矢野先生宛に院内紹介状を書いてやるから。」

『えっ、だって朝ごはん・・・ほとんどできてるんだけど・・・』



すっかりドクターの口ぶりな彼に対して
彼がいてくれるという安心感から
この場に及んでも、朝ごはんの行方が気になってしまったどっぷり主婦モードな私。


「朝ごはんは、弁当箱に詰めて病院に持参すればいい。祐希の朝飯も病院で食べさせてやるから。」


さっきまでビシッと引き締まっていた彼の声が、少々、戸惑った様子に変わる。

目の前にいるドクター日詠の中に隠れていた愛しい彼・・・ナオフミさんという存在がひょっこりと姿を現してしまった・・・そんな感じの声。


『病院行くの、朝ごはん食べてからでも大丈夫だよ。』

「大丈夫じゃないぞ。止血してるし。頼むからすぐに出かけよう。」


言い忘れていましたが
この人、お医者さんなんですけど
凄く心配性なんです

心配かけちゃうと
忙しい彼のカラダに余計なストレスをかけちゃいけないからということで


『わかった、じゃあ、行くね。』

私は彼の “頼むから” というお願いに従うことにした。

傷口はかなり痛かったけれど
やっぱり病は気からで
彼の存在が、激しい疼痛という感覚を私から遠ざけてくれていた。




「さ、そうとなったら朝ごはん・・・。一気に仕上げる!」


再び鋭い視線に逆戻りした彼。
今度はドクター日詠モードから料理人ナオフミさんモードに戻ってしまった彼。

そして彼は私が途中まで作った朝食のおかずであるベーコンエッグとサラダをキレイにロールパンに挟み込み・・ベーコンエッグサンドを作ってしまった。

作成所要時間約3分
カップラーメンのできあがりと同じ時間で完成☆


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