ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
Reina's eye ケース9:オレ様医師の治療

【Reina's eye ケース9:オレ様医師の治療】



「高梨さん?ご気分悪くなってきました?大丈夫ですか?」

黙ったまま、やや混乱気味だった自分の頭の中の整理をしていた私に
心配そうな顔をしながらそう声をかけてくれたエプロン姿の伊藤先生。

おそらく保育士さん。


『あっ、大丈夫ですよ♪』

「よかった♪私なんか血を見たりするとフワッときたりすることがあるので、高梨さんは大丈夫かななんて気にしちゃいました。余計な心配してスミマセン。」

『いえいえ、ありがたいです。』


伊藤先生、そのホンワカな雰囲気
同性なんですが癒されます

その萌え系な声
秋葉原へ行ったら、絶対モテるだろうな
いや、秋葉原へ行かなくても
男子はスキだろう

だからあのオレ様態度な森村医師も
伊藤先生の前ではあんなにも腰が低いのかな?
わからないでもないかな


「お子さん、お名前なんておっしゃるんですか?」


いけない、私ったら
黙ったままでいて、スミマセン
またまた自分勝手な妄想グセが出ちゃって

でもこの先生ならすごい”いいひと”そうだし
安心して祐希を預けられそう


『祐希です。しめすへんに右で祐。希は希望の希。』

「祐希クンですね。祐希クン♪」


伊藤先生が祐希に優しく声をかけてくれていた時


「わかりました。すぐに向かいます!予定は8時35分着で。屈筋腱縫合と血管縫合が必要か微妙な線なので、マイクロの準備をしておいて下さい。それじゃ、宜しくお願いします。」




ピ!


ピ、ピ、ピ・・


「もしもし、整形外科の森村です。あっ松浦クン?今からFDPの縫合するんだけどさ、血管が無事なら、明日からすぐに早期自動運動療法を始めるかもしれないと思ってるから、忙しいトコ悪いんだけど・・・・・そうだな・・・・・10時半ごろにオペ室5番まで来てくれる?」


まじめに電話してる
なんかお医者さんみたい


「・・・うん、うん・・・・それまでになんとかFDPの縫合を終わらせるから皮膚閉じる前に、腱の滑り具合を見て欲しいんだ・・・・うん、うん・・・忙しい時間帯なのはよーくわかってるけど、お願い3分でいいから俺に時間ちょーだい!・・・うん、わかった。」


電話の相手もかなり忙しそう
そんな相手を口説き落としている忙しそうな森村医師




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