ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
それと同時に俺が思いついたこと
できるだけ傍にいてやる時間、そして弱音を吐きやすい空気を作ってやること
その際に、少しでも不安を軽減できるようにしてやること
今の彼女の不安要素はたくさんあるだろうけれど
治療
リハビリ
それらもそのうちの1つだろう
その不安を軽減させてやるためには
俺自身もそれらへの理解を深める必要があるんだろう
『手の解剖学だけを眺めているだけじゃ、ダメそうだな。』
病室を退室した俺はカンファレンスに参加する前に白衣のポケットに入れてあったスケジュール帳を開いて自分の予定を確認した。
少しでも伶菜の不安を軽減させてやるために、自分を動かそう
その一心で。