ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来



『小児科プレイルーム・・・か・・・。』



今、伶菜がいた場所は俺にとっても特別な場所


学校帰りに産婦人科医師としてこの病院で働いていた高梨の親父の帰りを待っていた場所で・・・俺にとってかけがえのないもうひとつの優しいぬくもりを与えてもらっていた場所



『導かれたのか・・・?親父達に・・・』


そういう特別な場所で見た普段はあまり見かけない伶菜の真剣な眼差し

それが単なる偶然とは思えない



『また伶菜が落ち着いた頃に、今のことを聴いてみることにしようかな。』



俺はこの時、伶菜の心の変化にうすうす気がついていながらも

彼女の多忙ぶり、そして、自分自身の多忙ぶり

それらのせいにして、その彼女の変化について彼女に耳を傾けることを後回しにしていた。


それが彼女、そして俺の未来の分岐点になるなんて思ってもみなかったから。




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