ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来


いつもなら彼のその気配を
すぐ傍にいるという距離感を
思う存分感じていたいのに

今はなんだか気がひけて仕方がない

大きな後ろめたさと小さな不信感

相反するそれらの想いが
私のココロの中で背中合わせに共存している
今の自分だから

私、一体、どうしたらいいんだろう?








「・・・・フーッ・・・・」



目を閉じたままでいた私の瞼《まぶた》の向こう側の辺りから聞こえてきてしまったかすかな溜息。
それは呆れてモノが言えなくなってついた溜息じゃなさそうで。
投げやりになってついた溜息・・そうでもなさそうで。


どちらかというと力なく息継ぎをして漏れ出たような
そんな切なさが入り混じっているような溜息で。

そんな溜息をついてしまった彼が心配になり私は目を開きそうになったけれど、自分のココロの中に潜む想いが邪魔をして目を開くことができないままでいた。




パタッ、、パタッ、、、パタッ、、、、、ガ、チャン・・・



そして彼の足音は遠ざかり、ドアは閉められてしまった。
眠っていることになっている私に気を遣ってか、ドアを閉める音も静かに。

ドアの向こうから聞こえてきていた更に遠ざかる彼の足音が自分の耳に滑り込んでこなくなった瞬間、私はあっという間に後悔の念にかられた。


本当は久しぶりに仕事がオフのはずだったのに
こんな深夜にでも私に会いに来てくれたのに

なのに

私は、自分のひとりよがりな想いによって
眠ったフリをしたなんて

何が原因かはっきりとはわからないが
あんなに切なそうな溜息をついていた彼に・・・・ナオフミさんに
ちゃんと向き合おうとしなかったなんて


私、どこまでズルいんだろう・・・・・






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