ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来
「ごめんなさい・・・・・高梨さんが日詠先生の恋人であることは知ってます。でも、自分の・・・日詠先生が好きだっていう想いはとめられないんです。だって、こんな気持ちになったの、初めてなので。」
『・・・・・・・・・・』
“何、言ってるの?ナオフミさんが私の恋人だってわかっているのに、それでも好きという想いがとめられないなんて、それはアナタの勝手な都合でしょ?”
もし、私が
自分自身の中に“自信”という感情をちゃんと抱いていれば
“高梨伶菜は日詠尚史のことが好きです”って胸を張って言えるような自信があれば
彼女に対してそういう冷たい言葉を浴びせて突っ跳ねることができるだろう
でも今の私には
そんな自信も
彼女を突っ跳ねる資格も
そんなの・・・・・ナイ
だって私は
ナオフミさんでない男の人に一度は寄りかかろうとしただけではなく、
今は、彼らよりも“いつか誰かの役に立ちたい”という譲れない想いを最優先しようとしている
あまりにも自分勝手な女だから・・・・
『・・・・・・・・・』
だから黙ってやり過ごすしかなかった
それがいかに卑怯なコトか
それも充分わかってる
でも、今の自分はこうするしか方法がない
自分でももうどうしたらいいのか
わからないから
情けないけれど
これからの未来
誰と共に歩むのがいいのかとか
そういうの
もうどうしたらいいのか
わかんないんだ
グイッ!!!!!
『えっ??』
う、腕、痛い・・・
もしかして
「美咲。取り込み中のトコ悪いけど、彼女を借りてくぞ。」