ラヴシークレットルーム Ⅱ お医者さんの彼との未来



そんな真っ直ぐな瞳で今度こそって・・・



ナオフミさん

もしかして
この病院辞めちゃうの?

もしかして
産科医師までも辞めちゃうの?

ワタシなんかのために辞めちゃうの?




そんなの


『ダメだよ・・そんな』

「俺・・・」





ギュッ!!!!




“そんなのよくないよ、ワタシなんかのために”

そう言うつもりだった。


でもナオフミさんの左手に自分の右手を強く握られたことによって、私の言葉の続きはあっけなく遮られてしまった。


自分の右手から伝わる彼の気持ち
“俺を信じろ”
彼の左手はそう言っているような気がした。


そして私は手を握ったまま彼の瞳をじっと見つめた。


彼は私の視線を気にすることなく
彼に集まっている多くの視線とまっすぐ向かい合っていた。
決して逃げるコトなんかなく。

そして彼は再びおもむろに口を開いた。
そんな彼の行動によって思わず目を瞑ってしまった私。


ナオフミさんの言葉の続きを聞くの
怖い・・・



ワタシさえいなければ
彼はこんなコト
産科医師を辞めるようなコトを
しなくても済んだだろうに



やっぱりダメだよ
それは


だってアナタは

神様から妊婦さん達を
助けてあげるように
支えてあげるようにってその手を授かった
選ばれた人なんだから





だからダメだよ




ワタシはもういいから

ワタシはアナタから今までにたくさん
シアワセを貰ったから


アナタは

ココロを落ち着ける場所を

自然な笑顔が出せる空間を

そして

誰かをもう一度本当にスキになるという気持ちを

ちゃんと手にして欲しい




だからもういいから

ワタシ










「俺に、3日だけ時間を下さい。」


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